Neutral 〜ニュートラル

50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

雨音モマタヨシ・・・

 昨日は丸の内に先日オープンした三菱一号館美術館の『マネとモダン・パリ』を見てきました。ランチで早速ビール!それだけで済ますつもりが、結局白ワインを飲みながら、友人と30代は悩みが多いよねーと話していました。何につけ悩むこのごろ、私だけではなかったようです。

 私は今年仕事を再開して、今年は種まきの時期と心に誓いつつも、あせりの気持ちもあったりして、心穏やかでなんとなくいられないときがあります。

201005232342000  先日、Rさんが読み始めたと教えてくれた村上春樹の短編集『象の消滅』は私の心を鎮めてくれる作用があるようです。この短編集は簡単にいうとアメリカで、アメリカの編集者によって選ばれ、中には手を加えられて短くされたりしながら出版された短編集を逆輸入の形で日本で販売したものです。

 だから、選ばれている短編もなかなか面白いものが多い。中盤には『眠り』『レーダーホウゼン』『納屋を焼く』あたりが続き、どれもとてもいいです。わくわくして読み進めました。

 今日は寝室で子供の昼寝の体にぴったりくっつき、これを夢中に読んでいました。雨音がなんとも良くて、これからの時期の読書の楽しみでもあります。

 話を戻しますが、この短編については個々についての感想もいろいろあるんですが、私のようなものが村上作品についてあれやこれや細かく語るのは失礼な気するので、やめておきます。でも、この短編を読んでいたら、仕事の悩みやらは小さいことのように思え、すーっと消えていったのです。短編の内容にそんなアドバイスが書いてあるわけでももちろんないのですが・・・。

 なんなんでしょう。描き出される登場人物がすごくクールでかっこいいからかなとも思うんです。私にとって仕事について悩み始めるとすごく泥臭いところに行ってしまうんですが、なんだかこの短編集を読んでいたら、もっとクールに生きることの方が大事なんじゃないかって、ふと思ったりするんですよね。そんなことを、思って読んでいるのは私だけかもしれないけれど。

 話は仕事と読書についてに、ちょっと飛びますが、少し前に読売新聞の本の紹介に『若者のための仕事論』が出ていて、(残念ながらこの本は読んでませんが)その記事にはquotation"仕事で手痛い失敗とささやかな成功を繰り返しながら人は育てられ、読書によって磨かれる"と書かれていました。そして、著者の丹羽宇一郎さんの言葉としてquotation「仕事や読書で得られる感動を分かち合う人が多いほど、人生は豊かになる。(略)」 たしかにそうだなーと思っていたりしていたのです。でも、この本の紹介の見出しは”泥のように働け!”。どうしても仕事論というと泥と結びつくみたいです。(笑)

 『雨音はショパンのしらべ』という曲がありましたが(古っ)、今日の雨音はそんな感じです。今も雨音を聞いています。

 良い1週間を。