Neutral 〜ニュートラル

50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

”きらきらひかる”の続き

133911  先日、友人からもらった”きらきらひかる”を読み終えました。

 1992年に映画化されていてようです。主人公笑子を薬師丸ひろ子、その夫の睦月を豊川悦司、夫の恋人の紺を筒井道隆が演じたようです。

 笑子はアルコール依存症、医者で夫の睦月は同性愛者で紺という年下の恋人がいる。そんな二人は結婚した。

 笑子と睦月は二人で納得して結婚したが、両家の両親や友人はその事実を知らず、揉めることになる。親を納得させるため、人工授精も検討したりする。

 笑子はアルコール依存で精神のバランスが悪く、睦月は笑子を肉体的に愛することはできないが、いつも誠実に笑子を大切にしていた。

 笑子と紺はだんだんと親しくなった。笑子は睦月を愛していたし、睦月は笑子と紺を愛してた。その愛の形は(愛なんて形がないのに表現のしようが私にはなくてとりあえず)違うかもしれないがそれぞれに大切に思っていた。

 読んでいて最終的な着地点が見えなくて、どうなるのかと思ったけれど、3人で生きていくとという選択で話は終わった。

 結論は結論として、この小説の中にある優しさと切なさに泣けてしまった。切なさというのは優しさが存在するからこそ生まれるんだと思ってしまった。

 この本を貸してくれるときに友人が江國さんの小説は優しさにあふれていると言っていたけれど、ほんとにそうだなと実感してしまうお話でした。