Neutral 〜ニュートラル

50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

”愛のあとにくるもの”

気がつけば、このブログを始めてから1年が経っていました。正確には昨年の7月12日だから、1年と1週間。

皆様に読んで頂き、コメントまでも頂戴し、大変有難いです。

今日の私は、仕事が休みだったので、日頃やろうと思いつつ出来ないでいることをせっせとやっています。

一通りそれも終わり、先日図書館から借りてきていた辻仁成の”愛のあとにくるもの”を読み終えました。

何も知らずに借りてきたので、実はこの本の片割れがいることも知らずに、借りてきてしまいました。片割れというのは、この本は辻仁成が男性側の視点から書いた本で、もう一つ韓国人の作家・孔枝泳コン・ジヨン)と言う人が女性側の視点から書いた同じタイトルの本があるんです。そう、江國香織辻仁成が書いた“冷静と情熱のあいだ”が思い出されるのではないでしょうか?それと同じようなスタイルなんです。

主人公は日本人で作家である29歳の潤吾。学生時代に、彼が愛していた韓国人で留学生だった紅と誤解を持ったまま別れてしまってから、7年が経っていた。潤吾は7年間ずっと彼女を忘れられずにいた。彼女が去ってから、潤吾は二人を題材にした『韓国の友人、日本の友人』という小説を書き上げた。潤吾はいつか、自分の作品が韓国にまで翻訳されて、どこかで彼女の目に触れて、彼女との誤解が解ければと思っていた。そして、それが現実になり、潤吾はファンイベントで初めて韓国に行くことになり、思い続けていた紅と思いがけず、再会する....。

この先はちょっと書けませんが、興味をそそるストーリーで、どんどんと読んでしまいました。ただの恋愛ということでの行き違いだけではなく、二人の間に起こった日本と韓国という2つの国の文化や歴史認識度の違いなども彼らの手かせ足かせになって、たびたび起こったいざこざなども描かれていて、こちらの本は男性側からの視点でもあり、ある意味日本人としての視点なのかもしれないと思ったのです。

だから、もう一方からの話も読んでみたいと切に思いました。

辻仁成の昔からのファンであることは(エコーズ時代から)、前にもブログに書きましたが、この本もそうだし、”冷静と情熱~”や”サヨナライツカ”など、忘れえぬ恋人を題材にした本が多いんですが、男性って、そんなに何年も経ってしまった昔の恋愛を引っ張るものかなとちょっと思ってしまったりしてしまうし、そんな風に記憶に残る女性って、どんなに素敵な人なのだろうと、同性として気になってしまうんですよね。だから、ついつい読んでしまいます。

誰かの記憶に残るぐらいの女性になりたいものだと思う私なのでした。