Neutral 〜ニュートラル

50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

民主主義って…今日の雨を記憶することになるのでしょうか。

 今日、安保法案が参院強行採決する可能性があり、そんなことが許されるのかなと思っています。政治的なブログではないし、そういうのは控えてきたのですが、すごく違和感となんだかざわざわしています。

 今、私は図書館の司書の勉強をしていて、”図書館は民主主義の砦”と言われていて、日本は戦後、新しい日本国憲法というものをもって、民主主義という方向へ舵を切り、図書館もそれを守り続ける場所として発展してきました。1951年の安保条約の前年1950年に図書館法というものが公布され、図書館にとっても、戦後の日本国憲法が思想の根幹にあります。しかし、戦後まもなく朝鮮戦争など、うねりの中で1951年の吉田茂内閣の中で安保条約が結ばれ、岸信介内閣の時に60年安保があり、今にいたっています。

 先日、『赫奕たる反骨 吉田茂』を読みましたが、護憲派という人達によって、60年安保以降、日本の憲法は守られてきたという認識があったのが、くしくもこの本の仮説では吉田茂の考えが私が認識していたことと覆るのですが、それでも憲法は守られてきた戦後70年があって、今があるんだと思います。

 そして、今、民意というものを無視して、強行採決されるかもしれない。議会制民主主義ってそういうものなんでしょうか。説明不足、国会答弁でちゃんとこたえられないような内容を法案として通してしまうのが、民主主義なんでしょうか。すごく、怖さを感じます。そういう曖昧なものはいつの時代も解釈を変える余地がたくさんあって、どのようにもその時の政治によって歪められる可能性があるものだと思うんです。

 私が通った埼玉の公立高校は、60年安保の時に盛んに活動した大学に、当時全国的にも見ても入学者数が多かったし、時代的にも埼玉県は畑和知事の長期政権時代だったせいもあったのかもしれません(今考えると)。先生たちも憲法に関してはとても敏感だったし、私が初めて政治について真剣に考える機会を得た時代でした。そう考えると若い時の政治観というのは、その後も大いに影響するし、ちゃんと考えることは大切だと思います。

 今日、もし強行採決が行われ、その後もこの法案が通ってしまったとしたら。どのように、この法案が突き進んで行ったかを、そのときの政治家たちの言動を覚えておかなければなりません。そして、今日の雨も一緒に記憶することになるでしょう。