Neutral 〜ニュートラル

50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

ベストセラーを読んでみました。

2015年が始まりました。

昨年はあまりいいことがなく、0成長と書きましたが、まあそれでも個人としては多少は成長したかな・・・などと思ったり。とはいえ、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
いつも、平日の朝は池谷亨キャスターがニューヨークから中継で出るので、それを楽しみにテレ東の「モーニングサテライト」を見てから、出勤するんですが、そこでビジネス書ランキングをやっていて、ながらく1位を取り続けているのが、「嫌われる勇気」です。

Kirawareru 初めて書店で見た時には、いかにもベストセラーを狙った系のタイトルに感じて、かなり拒否反応だったのと、そもそも私は嫌われる勇気を持ち合わせているという自負があったので関係ないと思っていたんですが、アドラー心理学についての本だと聞いて、急に読んでみようと思ったのでした。それに、なんだかここのところ、もやもやする気持ちも自分の中であったというのもあります。

自己啓発とかいう言葉が、数年前までは、自己啓発セミナーみたいなものでしか聞かなかったので、私の中ではなんだか気持ち悪い・・・みたいなイメージでしかありませんでした。しかし、自己啓発の源流とよばれるアドラーについては、最近知りたいと思う内容の一つでした。アドラーがウィーンの出身というのも気になるところ。ウィーンという町からどうしてそんな人物が出たのかというのも気になります。

この本は哲人と青年の会話形式で展開します。第1夜では、アドラーの言う「目的論」で考えれば、過去の出来事に基づく因果に縛られず、人は今すぐにでも自分が変わろうと思えば変われるというようなことが書いてあるんです。とはいえ、そんな簡単にはいかないと、この本に出てくる哲人に質問をする青年も言い、読者もそう思いながら読んでいるんですが、全くの発想の転換を求められるんです。人は一般的には自分の生い立ちやら過去の出来事により、自分はこうなったと考えがちですが、アドラーはその過去の生い立ちやら出来事を理由にしているのは自分自身であって、簡単に言えばそれを言い訳にしているのは自分自身ということなんです。

第2夜では”全ての悩みは対人関係”とあって、まさに今の私にぴったりでした。そして第3夜は”他者の課題を切り捨てる”では他者の問題には親子であっても介入しないということです。私自身が年末に感じた違和感も他人に介入されすぎたことが原因だとわかりました。

そして、私も評価されなかったなどと思ってしまった浅はかさを反省したのでした。この本のなかにあるように「他者の期待を満たすために生きているわけではない」、逆に他者も私の期待を満たしてくれない訳です。”他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとり介入させない”ということが大事だと実感。私の周りには私にパワハラをしてくる人と、それを擁護しようとお節介を焼いて介入してくる人と他人が介在しすぎることが問題なんだと改めて理解しました。
本書は嫌われる勇気について本題に入っていくわけですが、なんとも自分に語られたようでした。本は、不思議と自分にぴったりとしたタイミングで出会い、何かを教示してくれるとこがあるんですが、まさにそう感じました。

この本を読んで、人との距離感というのがやはり大事だと思いました。信頼しているから、離れてみていられるという距離感は友人でも、親子でもあるのではないでしょうか。

学生の時に親に勉強しなさいとか、交友関係にとやかく言われないということは、親への信頼感を感じ、自分で考える機会を持つことができるし、大人になるということを実感できる過程でもあると思うし、旧友となかなか連絡が取れなくてもいつでも同じような時間が過ごせるという気持ちの持ちようは心を穏やかなものにさせるのではないでしょうか。

新年早々ディープですね。今年はどんな1年になるのでしょう。
皆様にとっても心穏やかなよい1年になりますように。