夏に聴きたかった1枚
先日、日経新聞の日曜折込に入る”THE NEKKEI MAGAZINE STYLE ”で、”ロバート・ハリス氏おすすめドライブミュージック10選”というののなかに、”郊外ドライブ編”としてマリーザ・モンチの『UNIVERSO AO MEU REDOR』が入っていました。以前から気になっていたので、早速買いました。
マリーザ・モンチはブラジルの国民的歌手で、ボザノバというよりも(ボサノバはブラジルでいうと、ちょっと古典な感じなんで)、もっと現代的でポップなイメージの人だと、ブラジル好きで、ブラジルにも何回か行っている友人は言ってました。
この1枚、とっても夏らしい南国のテーストが含まれていて、聴いていて心地よく、まったく毒がないんです。あー、夏に聴きたかった、って思わせる1枚です。
先日、コロンビアの作家の書いた『コレラの時代の愛』という本を読み終わり、次はライトなものをということで、『スワンソング』という大崎善生著の本を読みました。ライトなタッチかというと読みやすいものの、そういう感じではありませんが、なかなかいい本でした。彼の書く、淋しさと切なさを感じる文章が好きです。
ブラジルつながりで.....その『スワンソング』の中で、”アルマジェミア”というブラジル語が出てくるんです。意味は”双子の魂”。
この本の中では、ブラジルの言い伝えで、人間は生まれてくる前は男女が一対で、双子の男女だったはずが、生まれる時に離れ離れになってしまう。人の一生のうちの多くの時間を費やして、その双子の片割れを探す。うまく巡り合えれば双子の魂は合体する。それが完全な恋だと書かれているんです。
”アルマジェミア”。素敵な話だなって思います。それに、不思議にそんなことを感じる時ってありますよね。1度は経験したことがあるのではないでしょうか。
ブラジルの音楽を聴きながら、またもやブラジルに思いを馳せた私です。