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50歳のうめめだかが感じたことやオフタイムのこと、好きな物のこと、趣味etcについてひとりごつ。  SINCE 2005.7.12

フェルメール展に行ってきました

 ご無沙汰していました。先日から実家に帰っています。今回の目的は東京都美術館で行われているフェルメール展「光の天才画家とデルフトの巨匠たち」に行くこと。そして、先日お盆の15日に友人と行ってきました。

 現存するフェルメールの作品は30数点と言われていますが、そのうちの7点が今回日本に来ると言うことで楽しみにしていました。今まで、海外で見たのは7点。そのうち2点が今回来ています。現存の全体数から考えると、このように一挙に日本に来るのは、かなり貴重な企画だと思います。

 今回、ウィーンの美術史美術館に展示されている、「絵画芸術」が来ない代わりに、アイルランドナショナルギャラリーの「手紙を書く婦人と召使い」が来ましたが、とても印象に残る作品でした。他にも「小路」「ワイングラスを持つ娘」が私は好きです。

 また、デルフトスタイルの画家として、デ・ホーホやカーレル・ファブリツィウスもなかなか良かったです。デルフトがこんなにもすばらしい芸術家を輩出していたことを改めて知りました。

602104  これを見たあと、友人が小林頼子、朽木ゆり子著『謎解きフェルメール』という本を貸してくれました。この本がなかなか面白かったんです。フェルメールの作品は残されているものが少なく、後世、急に注目されたために、贋作や盗難の対象になったり、非真作ではないかと疑われるものがあったりと謎が多いのですが、そこらへんについても書かれています。

 特に後半に贋作の最大級のケースとして書かれている、ハン・ファン・メーヘレンという人が書いた贋作は高名な美術史家さえも騙されるというほどの作だったとのことで、その絵というのが、私のような素人からみると、まさにフェルメールのタッチなんです。もう何を信じていいのか、わからなくなります。(笑)

 また盗難にあった作品についても、どのように、どのような意図で盗まれ、見つかったかなども書かれていて、大変面白いです。できれば、フェルメールを見に行く前に、読んでおくとなお楽しめるのではないかと思います。

 あとは映画『真珠の耳飾の少女』は事前に見て行きました。この同盟作品は来日していませんが、この絵のモデルについて、独自の仮説を描いています。アトリエの再現はまさにフェルメールの絵の世界ですし、フェルメールという人物への想像を掻き立てます。美術展を見る前にこれも見ておくと、よりリアルに鑑賞できると思います。

 今回よかったのは、チケットがオンラインで事前購入できることと、待ち時間が携帯で見られたことです。私は土曜の10時半頃に行きましたが、並ばず入れました(中はかなり混雑していました)。でも出てきた頃にはすでに行列ができていましたよ。

 私にとっては久々の美術展でとてもリフレッシュできたし、フェルメールについて、より深く考察することができました。

 点数は多くありませんが、フェルメールを世界を旅せずとも見られる、このような機会はなかなかないと思うので、オススメです。